松元教貢歯科医院からのお知らせ
何が正しいのか分からないインプラント治療の時代で
いつも申し上げている事ですが、インプラント治療は今玉石混交で、入り乱れています。
ここ最近インプラントを知り、入れ歯じゃなく歯が入る、歯が戻ったようになる便利なもの位の認識しかない方では、何がなんだか全く分からない事でしょう。
そうなると必然的に、商業的流れとして、値段と言う分りやすい目安で判断をする、と言うのが普通に成ってきます。
しかも、困った事に、治療を受けて来た経験者がそれで充分よ!と言う噂話を流してしまい、患者さん一人一人で全く違う難易度、治療の差など全く考慮される事なく、皆が行ったんだから大丈夫だろう、と言うたったそれだけの事で、治療を受けてしまうというようになってしまうのです。
しかし、Aさんと言う方の治療がシンプルで誰がやってもそれなりの成果が出る治療で、Bさんはとても難しいことを要求される、と言うことは良くある話なのです。
ところが、非常に恥ずかしい話ですが、歯科医は自分所に来ている患者さんは何としても自分の所で治療をして欲しいと言う欲望がありますから、自分の能力を超える範疇のものでも何とか手を付けてしまう、と言う事態が今生じて来ているのです。
これは今後非常に大きな問題に成ってくるでしょう。
とは言え、実際に問題が顕在化するまでには、今しばらくの猶予、多分5~10年位は掛かると思います。
言い換えると、インプラントの専門の業界自体が、混沌としていて未整理な状況が暫く続くだろう、と言う事なのです。
非常に残念で仕方がないのですが、これは冷静な事実分析です。
厳しい事を言いますが、10年前に確立している技術すら使いこなせず、先端治療を平気で標榜する所ばかり、と私は言い切ります。
特に即時荷重治療に置いては、即時荷重とは名ばかりで、最終的な歯が入るのは1年後?と言うのが一般的だったりします。
しかも、その入った歯に対して、入れ歯がネジ固定されているだけで隙間が気持ちが悪いとか、こんなに成るとは思わなかった、と言うこぼれ話を良く聞かされるのに、そう言った実情は全く患者さんには届いてないのです。
簡単に言ってしまうと真実の姿が届いていない。
皆が情報不足で、その中で信じている歯科医に従う、と言う状況なのです。
そして、実は歯科医自体が情報に対して片寄りがあって、逆に依怙地になって自己の親分の流派が絶対に正しい、と言う不安の裏返しの態度を取っているのです。
それぞれがトップを取っていると自負している集団ですから、そこにあるのは患者さん不在の不毛な競争です。
患者さんにとって、本当に何が必要なのか、どこまで出来るなら今後10年以上過ぎても正しかった、と評価され、本当にやって良かった、と感じれるのか、そこが何よりも重要でしょう。
何が正しいのか、不明瞭な時代、神なき時代を生き抜くには?
答えはありません。
気の毒なのですが、実際に体験する事しかない、のです。
そして、その責任自体をも患者さん自身が引き受ける事。
これが今の時代なのです。
何が正しいのか、色んな意見があることでしょう。
セカンドオピニオン、私の考えをお知りに成りたい方は、どうぞご相談に起こし下さい。
一般論では全くお答えできないのです。
投稿日:2011年5月6日 カテゴリー: